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夏期講習の募集についてー3(学習を習慣にするためのツール2「クイズレット」「スタディプラス」について)

「クイズレット」という、これもインターネット教材を使用しています。
ベースは単語カードでいわゆる暗記ツールですが、いくつかの問題形式で学習できるようになっています。
英語は教科書本文、教科書の新出英単語、英熟語、入試英単語、英熟語等に使用しています。理科、社会は一問一答、穴あき、等の暗記ツールとして使用しています。リスニングやシャドーイング、ディクテーションも練習できるようにしてあります。
私の教室では、定期テスト、入試に向けて、かなりのキラーツールとなっています。

中学生には一人1台、iPadを持ってもらっていますので、教室でも家でも、これらのツールを使用して、毎日継続的に学習を進めていくことができます。
「すらら」「クイズレット」両ツールとも、指導する私たちが、各生徒の学習状況を把握できるようになっています。

もう一つ、今春から「スタディプラス」という学習記録ツールを使い始めました。
これは学習を記録するアプリです。大学受験生の間で「学習SNS」として、非常に人気のあるアプリですが、このアプリを指導者側も使える形にした「スタディプラス フォー スクール」を今春から導入しました。
学習記録をつけることのほか、継続的に学習を進めるための様々な工夫が詰まったツールですが、私は特に学習計画を指導者、生徒がともに作ることができる機能に注目しています。
チャットの機能もあって、個々の生徒とコミュニケーションをとることができます。今はこの機能を「国語の短文作成とその添削」のやりとりに利用しています。

「学習の習慣を作る」ための切り札となるツールだと思っています。

以上、3つのインターネットツールを紹介しました。

夏期講習の募集についてー2 (学習を習慣にするためのツールその1「すらら」について)

私の教室で使用するツール等について、少し説明します。

「すらら」というインターネット教材を使用しています。
本格的に使い始めてから、3年になります。

小学生から高校生まで、自学自習で少しずつ学習を進めていくことのできるツールです。今のところ、英語、数学、国語の3教科です。(来年くらいから理科、社会もスタートするようです。)

ざっくりと小学生低学年、高学年、中学生、高校生という括りがありますが、基本的に無学年にステップが進んでいきます。
1つ1つのステップは小さく分けられていて、無理なく理解して進んでいけるように工夫されています。

レクチャーはていねいでわかりやすいです。レクチャーの後に必ずドリルステージがあって、理解できているかどうかチェックできるようになっています。ドリルは1問やるごとに正解不正解が示され、解説が続きます。(数学の問題ごとの解説は少しわかりにくいです。見直す力が必要で、それは少しレベルの高い作業です。やり方は分かっていて、計算間違いなどで不正解となった人は、その間違いをチェックして先に進めますが、内容理解が不足している場合はもう一度レクチャーを聞きなおしてもらっています。)

まとめると、ある程度の国語力とていねいにやる力がある場合は、自学自習で進めていける良い教材だと思っています。

私の教室では学力に応じて、だんだんと指導の範囲を小さくしていって、最後は学習においても自立してもらうことを目標にしていますから、「すらら」は生徒の学力に合わせて色々と加減のできる便利なツールです。

インターネット上で使用する教材なので、家でも教室でも同じように進めることができます。

指導する側としても、常に生徒の学習状況が把握できるので、とても重宝しています。

夏期講習の募集について-1 (学習を習慣にするために)

また例によって、理屈を並べているうちに、夏期講習の季節がやってきました。
チラシも作るけれど、ここで悠学舎の講習のポイントをお伝えしたいと思います。

要点はズバリ、小中高校生の人に向けては、

「あなたは毎日、机に向かって教科書や問題集を開きますか?」

保護者の方に向けてなら、

「お子さんは毎日、机に向かって教科書や問題集をやっていますか?」
です。

・もし毎日学習できていないなら、今すぐ始めましょう。

・やり方がわからないなら、教えます。

・家でできないなら毎日教室に来て、学習してください。

まずはここからスタートしましょう。
もちろん、学習は計画的にやるのです。計画を一緒に立てましょう。

「塵(ちり)も積もれば山となる」のです。
1日1個、英単語を覚えたとしても、一年経てば300個覚えます。やらなかったら1つも覚えません。この差が大きい‼︎

夏期講習期間中は講習生も自習可能です。
この長い休みを利用して、ぜひ「毎日学習する習慣」を身につけてほしいと思います。

学習を習慣にする、というのは、1日のいろんな行事(作業)、例えば「歯を磨く」「風呂に入る」「食事をする」に
「机に向かって学習する」という一項目を付け加える、ということです。

1日のうちで必ずやることの流れに「学習」をはめ込んでしまうのです。
(終わりにちょっとご褒美をつけるのがコツです。)

学習の目的の90%は「慣れる」ということです。もちろん、正しい情報、正しいやり方でなくてはいけませんが、始めはそんなに神経質にならずに、まず始めましょう。

変なやり方をしていたら、正しいやり方を教えます。

何よりも大切な「言葉」について(その2)

学校で習う国語、算数(数学)、英語等の教科学習は、(書き)言葉=文字を使って進めていきます。
ですから日々、学習を重ねていくために「(書き)言葉=文字」はなくてはならないものです。

ところが、今はインターネットも広まり、テレビもあり、写真や動画を見ることのできる画面を持ったスマホ、タブレット、コンピューターがどの家にも何台もある時代になりました。
それらが無かった時代と比べて、子供達が文字に接する機会は格段に減ってきています。

日常生活は、話して聞くことができれば、ほとんど困ることはありません。さらに動画や写真が溢れる今の時代は、文字の必要性がどんどん薄れていっているのです。

「百聞は一見に如かず」の言葉どおり、実物や写真や動画を見れば一目瞭然、すぐにわかることも、言葉で表すとなかなか正確には伝わりません。
言葉、特に書き言葉を使って考えたり、人に伝えたり、反対に言葉を読んで人の考えやその内容を理解するには、根気よくトレーニングすることが必要なのです。
うまくできるようになるためには時間をかけて、練習を重ねなくてはなりません。

これは楽器、例えばピアノの上達と非常によく似ています。というか、全く同じことです。
ピアノの練習と、書き言葉のトレーニングは、両方とも技術の修練です。
すぐに自由自在にできるようにはなりません。
単調なスケール(音階)の練習は何回も漢字、ひらがなを書く練習と同じです。続けなくては上達は望めません。

その単調なトレーニングが続けられるとしたら、そこには必ず、強い必要性と「楽しさ=喜び(=憧れ)」があるはずです。

書き言葉の必要性は、始めはそれを習う子供本人には自覚されません。これを必要だと認識して、練習に向かわせるのは周囲の大人の役目です。
子供はただ、面白さや楽しさ、そして憧れを持って進むのです。(もちろん、ある程度の年齢になれば、自分自身で必要であることを自覚するようにもなるでしょう。)
(くれぐれも子供自身が義務感や脅迫的な情報で無理やり自分を動かす、そんな学習の進め方を学んでしまうことがありませんように。)

今の時代、文字の必要度とそれに接する機会が減ってきている現状からして、大人の責任は重大です。
周囲の大人がそれを必要と感じ、意識的に文字に接し、文字を使う機会を増やす努力をしなくてはいけません。
書くこと、読むことの楽しさ、それによって広がる新しい味わいや感覚、頭を使うこと自体の喜びを子供自身が感じられるよう、働きかけ続ける必要があるのです。

一旦、文字がもたらす世界の楽しさ、深さ、味わいを子供達が感じることができれば、後は個人個人の感性の違いに応じて、その子自身が自分の言葉の世界を広げていくはずです。
それが学力の真の土台となります。この土台の広さ、深さに応じてその子の学力は成長するのです。

学習は本質的に自発的なものです。
私たち大人は、精一杯、環境を整え、機会を増やす働きかけをするだけです。
後は見守る他はありません。
間違っても、無理やり口に放り込み、有無を言わさず飲み込ませるようなやり方をしてはいけません。
特にそういう自分の動かし方を身につけてしまっている私も含めて大部分の大人は、まず自分自身のそういうやり方を振り返ってみる必要があるように思います。

この項続きます。